Webデザインの「プロだから考えること」
Webデザインの「プロだから考えること」を読みました。
ウェブデザイナーだけではなく、プロデューサやプロジェクトマネージャ、ディレクター、プランナー、ウェブに関わる全ての方にオススメです。
なんというか、ビジネス書みたいな感じもある本書ですが、そんな感じの本で涙したのは初めてかもしれません。
いっぱつめの鎌田貴史氏の「誰のためのデザインなのか」は、制作者とクライアントの関係について興味深く書かれています。
クライアントから、「盛り込めない情報が出てきた。それをブランディングコンテンツでカバーしたい」や、「スケジュールの都合で、Webサイト全体に一貫したディレクションが施せない」という、たちの悪い要望がある。
家を建てているときに、「家のなかに風呂をつくるスペースがなくなったから、庭に作ることにしてもらえませんか」とか「スケジュールの都合で、1階と2階を別の建築家が設計することになりました」と言っているのと同じです。ありえない。
クライアントからすると「家造りと同じにするな」という声が聞こえてきそうですが、ウェブサイト制作は本当に家造りに近いんです。と、私も常々思っていて、よく比喩として使います。
他にも、制作者とクライアントの関係は「医者と患者」といった、「まさにその通り。こんなにピッタリとはまる表現方法があったのか」と感じる、素晴らしい内容でした。
たまに「いくつか、ご提案いただけますでしょうか」という依頼がある。
はっきりいって、これはすごくイヤな依頼です。というか、ムリ。
と、バッサリ
これについて、
「最適案のみの提案」
「2案目、3案目は、2番目、3番目にいいヤツ。いいかえれば、1番になりきれないヤツ、2番になりきれないヤツ」
私もその通りだと思います。
これはもちろん、自分の才能やアイデアを頑なに信じて1案だけしか考えない。という話ではありません。
シンプルが強い。シンプルとは企画やデザインにおいて「説明しやすいかどうか」
第2章の「スイッチ押しまくれ」電通の中村洋基氏
氏のウェブ制作に関わったきっかけから、制作実績を生の声で書かれているのですが、その中で「スラムダンク1億冊感謝キャンペーン」の事例が。
ざっくりと、井上雄彦氏が「スラムダンク1億冊感謝キャンペーン」を行った理由が書かれています。
そして、「スラムダンク1億冊感謝キャンペーンウェブサイト」と、伝説の「あれから10日後」のイベントについて書かれています。
あれは、イベント会社などが関わっていなく、ウェブサイトと新聞広告をつくった9人でプランニングしたそうです。
このあたりの内容に、涙しました。素晴らしいです。感動の仕事。
これを読んだあと、すぐに仕事に取り掛かりたくなりますよ。
